6月1日から学校の再開を決めている名古屋市は18日、再開に向けた対策を公表しました…が、その内容の一部が「なんだか変」だと市民の間でも話題になっています。

 名古屋市は18日、6月1日からの学校再開に向けた「新型コロナ対策」について市内の小中学校などにした「通知」。

例えば小学校の教室は児童と児童との間に1メートルの距離を確保するため、このように「市松模様」のような配置にすることを提案。

このほか授業時間の確保のため、小中学校と特別支援学校の夏休みを2週間、冬休みを4日間短縮することなどが盛り込まれています。

 しかしこの通知の一部を巡って、市民からは疑問や驚きの声があがっています。物議を醸しているのは「各教科ごとの対策」です。

 例えば「音楽」では、大きな声で歌うなど感染リスクが比較的高いとされますが、「歌唱指導においては範唱CDを聴いて、心の中で歌わせたりハミングさせたりする活動を取り入れる」としています。

これを聞いた街の人は…。

2人組の女性:
「ハハハハハ…やらないですよね、そもそも。心の中で歌うならもう歌わないです」

男性:
「まだ口パクのほうがいいですよね」

別の男性:
「状況があまりわからないですよね、全然想像できないです」

 また、授業で使う楽器については鍵盤ハーモニカの代わりに、「木琴」を推奨しています。

 名古屋市教育委員会はマスクを着けていても演奏ができ、かつ、同じ「旋律楽器」であることが理由としていますが、鍵盤ハーモニカは、「掃除が面倒」という意見が多く、木琴の代用には街でも賛同の声が相次ぎました。

このほか保健体育では、接触が想定されるバスケットボールなどは試合を当面行わず、シュート練習などを個々ですることや、水泳の授業を今年度、中止することも提案しています。

 こうした市教育委が示した新しい学校生活について、教育現場からは戸惑いの声があがっています。

1人目:
「ハミングでどう評価すれば…」

2人目:
「音楽は授業にならんな…制約はあるがやれる喜びを子供たちに伝えたい」

3人目:
「子供たちにあれダメ、これダメは言いにくいので通知をもとに対応を考えていきたい」

 名古屋市の対策について専門家は…。

名古屋大学大学院の内田良准教授:
「『心の中で歌う』というのも、おそらく今アイデアがない中でなんとか捻り出した方法だと思いますので、やり方が未知数なところがありますので、SNSやWEBで共有して、なんとかコロナの時期を乗り越えるという工夫が必要だと思います」