将棋の藤井聡太七段は9日、八大タイトルの一つ「棋聖戦」の第三局に臨みましたが、渡辺明三冠に敗れました。この対局を解説したのは室田伊緒女流二段です。

 室田女流二段は、藤井七段と同じ杉本昌隆八段の門下生で、藤井七段の「姉弟子」にあたります。室田女流二段に今回の対局や藤井七段の人柄などについて伺いましたが、まるで姉弟のようでした。

■タイトル獲得に王手し臨んだ棋聖戦第三局…解説は藤井七段の“姉弟子”室田女流二段

 9日に行われた愛知県瀬戸市の高校生棋士・藤井聡太七段(17)と渡辺明三冠(36)との棋聖戦第三局。10時間にわたる対局は渡辺三冠に軍配、藤井七段のタイトル獲得は持ち越しとなりました。

 この対局をインターネット番組で解説したのが、愛知県春日井市出身の室田伊緒女流二段(31)です。

実は、室田さんの師匠は杉本昌隆八段で、つまり藤井七段の姉弟子にあたります。

■ともに“杉本門下生”の2人…新年会ではまるで姉のような振る舞いも

 中学3年で女性アマチュア日本一になった室田さん。高校1年のときに女流棋士に。

室田女流二段(当時20):
「女流名人とか、タイトルを一つ東海に持って行きたいなと思っています」

 藤井フィーバーが巻き起こった2017年、春日井市で開かれたイベントに藤井七段が登場(当時は四段)。当時の藤井七段は多忙でイベント出演が難しいなか、室田女流二段が事前に直接出演交渉をしたことで実現したそうです。

今年の正月には…。

杉本八段:
「あけましておめでとう」

杉本八段の教室に弟子が集まり、新年恒例の一門会が。

室田女流二段:
「大学行かないの?(うなずく藤井七段)」

室田さんから進学について質問され、はにかみながら答える藤井七段。師匠と弟子で団欒しました。

みんなで鍋を食べる際には…。

室田女流二段:
「(藤井七段の分をよそって)肉ともやしだけ」

きのこが苦手な藤井七段に、きのこを避けて鍋をよそう室田女流二段。姉弟子というより、もう「お姉さん」です。

 9日の対局で昼休憩の時間になり、藤井七段が羽織を着るのに手こずっていると…。

室田女流二段:
「(羽織の)どちらが上か分からなくなってるかもしれない。大丈夫かなと、ちょっとだけ心配になります」

解説でも姉のような反応をのぞかせていました。