裏返しに脱いだ家族の衣類や靴下をひっくり返す、脱ぎっぱなしの家族の靴をそろえる・下駄箱に入れる、トイレットペーパーの補充・交換…など、はっきりと名前がつかない家事で、積もり積もると手間になる『名もなき家事』。

 今年5月に出版された「名もなき家事をサクッと解決します!」の著者で、家事研究家・香村薫さんと4人の子供がいる麦沢さんの家を訪ね、『名もなき家事』を解決しました。

 香村さんが考える、解決しやすい『名もなき家事』は「時間がぐっと短縮できる家事から順番にやっていくのが良い」と話します。

■多いときは1日10回も…麦茶作りで毎日クタクタになる問題は「水にする」

 麦沢家の冷蔵庫には常に2本の麦茶があり、家族全員の水筒と家で飲む分を合わせ、毎日最低でも4リットル、多いときには6リットル作ることもあるといいます。

 何年か前には手間を省くために、水出しにしましたが、その頻度は「1日10回位」。冷蔵庫は、出し入れの回数があまりにも多いため、中の仕切りが割れていました。

 手間のかかる麦茶作り、香村さんの提案は?

香村さん:
「私が解決する方法は、水にする。もう麦茶を止めるんです」


■冷たくすれば意外と気づかない?水筒に入れて子供たちに飲んでもらった結果…

 麦茶を止めて水にするという驚きの発想。氷を入れるなどして冷たくすれば、水に変えても気付かれないと話す香村さんですが、本当でしょうか?

 麦沢さんの子供達に、中身が水であることを言わず水筒から飲んでもらいました。すると…。

三男:
「ちょっとだけ味が薄くなっている気がするけど、おいしい」

長男:
「いつもと変わらない」

長女:
「え?これ麦茶?」


 ここで麦沢さんが「実は水」とネタばらしをすると…。

長男:
「分からなかった」

次男:
「逆においしいくらい」

 この子供達の反応に「私、何のために今まで頑張って作ってきたのか…」と麦沢さんも思わず漏らします。

■水筒を洗わなくてよい…水に変えることでもう1つ減らせる『名もなき家事』

 ちなみに中身を水にすることで、茶渋がつかず、水筒をゴシゴシ洗う「名もなき家事」も減らせるというメリットもあります。