名古屋市天白区に2021年1月にオープンしたばかりの、ハクチョウの姿をしたシュークリームが人気の洋菓子店があります。

 1970年から80年代に喫茶店で人気だったその「スワンシュー」は、その見た目からSNSで話題に。年配の人には懐かしく、若い人には新しいこの洋菓子は多くの人に愛されています。

■毎日夕方には完売…ハクチョウの姿をしたシュークリーム「スワンシュー」

 名古屋市天白区。国道302号線の西へ行ったところに洋菓子店「カシヅキ」はあります。店に並ぶ、焼き菓子やケーキなどの中に、「SNS映えする」と話題のスイーツ「スワンシュー」(380円)があります。このハクチョウの姿をしたシュークリームは、毎日夕方には完売する店の看板商品です。

女性客:
「インスタ映えしそうな見た目だなと思いました」

男性客:
「シュークリームがとっても可愛くて、良いなと」

 シューで作られた翼に、クリームからのびた長い首。その先には丸い頭とクチバシが。ユニークで可愛らしいこのスワンシューは、店主の新福州吾さんが販売を決めました。

店主の新福さん:
「(自身が)小さい頃に食べて嬉しかった記憶と、今の子供たちや若い人に喜んでもらえるんじゃないのかなと」


 このスワンのシュークリームは、1970年から80年代に喫茶店で人気の菓子でした。年配の人には懐かしがる人が多いといいます。

■通常品の2倍時間かけ完成…生地のカリカリ感のため生クリームは「オープンギリギリに」

 見た目が話題の「スワンシュー」は、手間暇かけて作られます。

 一般的なシュークリームは、シュー生地を約1時間焼いたらできあがりですが、スワンシューの場合は翼にあたる半分にカットされた上の生地と下の生地を再びオーブンに入れ、低温でさらに1時間ほど焼くため、通常のシュークリームの倍の時間がかかります。

 翼をはじめハクチョウの形を保つために、通常より固めにシューを焼くことにより、よりサクサク感が生まれます。これに卵の風味を生かしたカスタードクリームと、さっぱりとした味わいの生クリームを詰めますが、その詰めるタイミングにも気をつかっています。

新福さん:
「できるだけ2度焼きした生地のカリカリ感を残したいので…(詰める作業は)オープンギリギリに」

 カスタードクリームの上に、生クリームをたっぷりと盛り、翼と別に焼いた首をつければ完成。サクサクのシューに、しつこくない甘さ控えめのクリームが絶妙なスワンシューは、年配から小さな子供までどの年代の人たちの口にも合います。

 別のカフェを経営する傍ら、この店をオープンした新福さんは「コロナ禍だからこそ、おうち時間を楽しんでもらえるような菓子を作るのが自分の仕事」と話しています。