愛知県安城市に住むフィリピン国籍の女が去年、SNSを通じて偽物のルイ・ヴィトンの携帯電話ケースを2500円で販売するなどした商標法違反の疑いで、4月15日に書類送検されました。

 こうした事件は後を絶ちませんが、偽物には機能面でのリスクもあるといいます。税関で取材しました。

 名古屋市港区の名古屋税関には、輸入を差し止められた様々な物品がありました。

名古屋税関の担当者:
「名古屋税関全体で昨年は2000件を超えまして、前年から20パーセントほど増えております。おそらくこれも巣ごもりの影響かと思います」


 去年1年間に、名古屋税関が偽ブランド品などのコピー商品を差し止めた件数は、前の年より2割増加。コロナによる外出自粛でネットショッピングをする機会が増えたことが背景にあると分析します。

 
 年を追うごとに、より本物との見分けがつきにくくなっているという偽ブランド品。

 そしてステイホームの影響からか、最近は自宅で使うヨガリングや、家庭用ゲーム機に関するコピー商品が目立つといいます。

 その時々の流行が反映されるというコピー商品。映画が記録的なヒットとなった「鬼滅の刃」の偽グッズは、今も多くの輸入差し止めがあるといいます。

 中でも、特に今を象徴するコピー商品が…。

名古屋税関の担当者:
「特に注目して頂きたいのがこちらのマスクですとか、こちらの方は模倣品です。性能的にはちょっと疑問があります。下手に使用したりすると、何か害があったりする、そんな恐れがあるかと我々は危惧しております」

 人気マスクのコピー商品が増えていました。機能面や衛生面での保証がないため、人体に有害なおそれがあるといいます。

名古屋税関の担当者:
「例えば、マスクであれば本来だったら防げるものが防ぎきれずに吸い込んでしまった、あるいは運動用具であれば、強度がない模倣品を使ったことによってケガをしてしまった、そういった危険性のあるところが模倣品にはもう1つの面としてある」


 他にも、赤ちゃん用の抱っこ紐のコピー商品の場合、強度不足で赤ちゃんを落としてしまう危険性や、ヘアアイロンのコピー商品では、ヤケドや発火のリスクも…。

 ネットショッピングの利用が増える中、コピー商品自体の“危険性”をしっかりと認識しておく必要があります。

 名古屋税関の担当者は、消費者としてネットで購入する際に注意するべき3つのポイントとして、「店舗で品薄な商品」、「人気なのに安い商品」、「信頼できる販売者かどうか」を挙げています。