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土井の天敵、吉沢と三上に聞いてみました(1)

2016.09.18

 こんにちは、HPライターのTです。

 土井の職場のシーンでは女性管理職の苦労が描かれていて、バーでの"ガールズトーク"とは打って変わって土井の苦労がこれでもか、と伝わってきます。
 放送を見ていて記者が気になったのは、部下ながら土井に厳しい言葉を容赦なくぶつける吉沢と三上の存在。演じている坂本充広さんと増田修一朗さんは"敵役"とも言えるこのポジションをどんな思いで演じているのでしょうか。

 お二人にたっぷりと語ってもらいました。

――吉沢と三上の土井に対する発言は、かなりキツいですね。
坂本(以下、坂)「先頭に立って文句を言ってますよね」
増田(以下、増)「会社に勤めていたら、多少なりとも思っているネガティブなこと。普通なら言わないですけど、三上と吉沢さんは全部ぶちまけちゃう人たちなんです。僕は視聴者の方の中には、三上たちの言っていることに共感する人もいるんじゃないか、と思っています」

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――内山理名さんにお話しをうかがった際も、野村に共感する方がいるのではないか、と話していました。
坂「吉沢たちの職場にいる人間は皆、悪者ではないので。子供がいたり、責任のある仕事を任せられていたり。僕は吉沢の言っていることって、男として責任のある発言だと理解して、セリフを言うようにしています」
増「とは言いつつ、すごい人たちですけどね(笑)」
坂「自分だったら、『これはブレーキをかけるだろ』というところ今回は踏み切ってオープンにしているから」
増「こういう役って演じ終ると、結構スッキリするものなんですよ」
坂「ドラマとしては、モンスターたちが土井さんに言いたいこと言い散らかして、土井さん可哀想って見え方になると思うんです」
増「自分でモンスターって言っちゃいます(笑)」
坂「吉沢にしろ三上にしろ、言いたいことを言って、怒りたいだけ怒っているように見えますが、そこには各々の正義があるし、その気持ちがブレないのは、仕事への責任感という視点で見れば素敵なことだと僕は思っています」
増「確かに。ただ言い方ですよね。『もうちょっと、考えましょうよ』と」

――毒気のあるセリフを言い続けるのは、大変では?
坂「最初、台本を読んで大丈夫なのか、不安になりましたね。第1話から暴言しか吐いていないので(笑)。実際、撮影が始まるとヒヤヒヤでした」
増「第1話では酔った席でしたが、酒が入っているという免罪符があるとはいえ、かなりの直球でしたね(笑)」
坂「増田くんの撮影がなかった日に僕は、土井さん相手に1日文句を言ってた。『あれ、毒しか吐いてないな』と(笑)」

――三上は吉沢に比べると、発言がソフトですよね。若干ですけど(笑)。
坂「要領がいいんじゃないですか(笑)」
増「三上って言うことに棘がないから、そう聞こえるのだと思います。まわりくどくないし、ストレートな物言いなんですよ。厭味ったらしく変化球を投げるより、三上みたいなほうがいいですよね」

――ネチネチ系ではない?
増「ズバッと『こうじゃないんですか!』と。だから、意地の悪い発言、土井さんを困らせようとしての発言というより、環境を良くしようとしての言葉に聞こえればいいな、とは思っています」
坂「吉沢もそれは同じですね。彼も土井さんを困らせよう、とは思っていないはず。吉沢は土井さんと年齢も近く、『この人の人間性が嫌い』でなく、部長ならこういうことに気を付けてください、なんじゃないか、と。吉沢も三上も、本城さんという、同性で目標となる人が身近にいるから、ついつい土井さんと比較しちゃうんですよ」
増「二人とも隠さないですよね、そこは。さらに酔っぱらうと増長しちゃう(笑)」

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――では、ここで吉沢の問題発言についてお聞きします。
坂「"ババア"発言ですね。第1話の台本を読んだときは困っちゃいましたよ。何度、その発言をすればいいんだ、と。撮影のとき(高橋)克典さんにも『さすがに言い過ぎだろ』と言われました。本当にひどい言葉ですけど、ストレートに言うのでなく、酔った上でのことですし、1回1回ニュアンスを変えて、ちょっと笑えるように聞こえればいいなと思っていました」
増「実際は言えないでしょうね。いくら酔っているとはいえ。三上のセリフですら、あそこまでの突っ込んだ発言、女性に対して言えないですよ。僕だったらもう少しオブラートに包んで言って、相手の反応を見て、この女性にはここまでの発言だったら許されるな、というところを探りますね」

――お二人の言うことを聞いていると、土井は部下からすると言いたいことを遠慮なく言える上司、なのかもしれないですね。
増「世の中、どうしたって男女に差はあるし、特に今の世の中、女性に対して気を遣う男性も多いと思うんです。僕が見る限り世間一般の男女の壁より、吉沢さんや三上が土井さんに感じている壁は近い気がします」
坂「真面目な話をすれば、土井さんはみんなの意見を聞き過ぎなんですよ。土井さんがあまりに皆のことを考えているから、収集がつかなくなるんだと思う」

――ドラマの話をしているのに、実際の会社にあるような話になってきましたね。まだまだ伺いたいことはあるので、坂本さんと三上さんの対談はさらに続きます。