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インタビュー

榊原郁恵さん(伊佐山香織役)

2015年4月9日更新

――昼ドラ初出演で初主演。取り組んでいかがですか?
 「今回のお話をいただとき、私自身もっと演じることに向き合いという気持ち、まさに “飢餓状態”だったので(笑)、『ぜひ!』と思いました。実年齢より上の設定を演じるのも初めてですが、これまでどんな現場でも私の元気な部分、若い部分を求められることが多かったんです。それはうれしいことではありますが、50代半ばとなり若さを前面に押し出すだけでなく、違う一面も見せたかったので、良いチャンスをいただけました」
――60代に対するイメージとは?
 「私の母がよく言っていますが、50代と60代は全然違うそうです。『60代の壁を越えるのは大変よ』と。50代のときとは別物のような感覚や経験。今回は香織を通し、そういうものを一足先に経験するわけで、60代の香織だからこその行動や発言っていうものをしっかり表現したいと思っています。視聴者の皆さんが香織にリアリティを感じていただけるように」

――香織と榊原さんに共通点は? また香織を演じてどんなことを思いますか?
 「ドラマが始まった時点での、『年を取ったら恋愛なんてまさか』と思っているところは私も同じでしょうか。演じていて自分自身だったら、と思うのはお義母さんとのシーンです。香織は人生の大きな決断をする中で、もしかしたらお義母さんと距離が出来てしまうかもしれません。年老いた親との関わり方については、年齢的に感じることがいろいろあります」
――“人生の決断”というのは森山とのことですね。
 「子供が自立して、今の香織にとっては夫とお義母さんに対する気持ちが大きいと思います。香織の生き方って、例えば折り紙だったら角と角をしっかり合わせないと嫌、みたいなものだったはずです。何事もきっちとした答え、周りの人も『そうだよね』と納得するようなものを出してきた香織が今後、まさに “ありえない答え”というか決断を下します。演じていても、これは相当なことだろうな、と思っています」

――香織は今後、それまでとは違う生き方を模索します。心の片隅に、周りから優等生と見られる自分を変えたい、という思いがあったのでしょうか?
 「香織って、自分の思うままに生きてきた人や、周りから批判させるような生き方をしてきた人を見たとして、自分はそんな風には出来ないけれど理解はしたい、と受け入れようとする人だと思うんです。一方で、受け入れたいけれど自分はそんな選択はしない、という気持ちを捨て切れずに。そんな香織に森山さんは、屈託なく真っ直ぐに自分の世界というものをぶつけてくるんです。森山さんの言動を通して香織は、新たな自分を見つけられるじゃないか、という可能性を感じたのが大きいじゃないでしょうか」
――榊原さん自身が香織のような立場に置かれたら?
 「え~!! どうだろう? 今は未知数ですね。ありえないです。ゼロです。でも人生、何があるか分かりませんよね(笑)。何にしてもプラスな意見は言えませんね」

――今後、晃司も美咲のことで問題が起きる予感が…。そんな香織と晃司夫婦をどう思いますか?
 「宅麻(伸)さんとも話したんです。『もしかしたらこの夫婦が一番悲しいかもね』と。私も、いろんなことが起きてそれに巻き込まれていく香織と晃司さんがどうなっていくのか不安でもあり、楽しみでもあります。台本が先々まで出来てない中で、驚くような出来事が起こるから、演じていても心の準備が出来なくて(笑)」
――改めて本作の見どころをお聞かせください。
 「会見などでもお話ししましたが、この作品の“60代の青春ドラマ”という部分がすごく素敵だと思っているし、最初にこの言葉を聞いたとき、さわやかな風を感じたんです。60代になったら、残りの人生を考えながら生きていくしかない、と思っている方もいらっしゃるかもしれません。もしそうなら、このドラマの前向きなパワーに刺激を受けて、やる気を復活させていただきたいですし、皆さんの心にもホットなものか、さわやかなものか分かりませんが、心に風を起こす作品になるよう、私も最後まで香織の人生に立ちむかっていきます。プラチナエイジという言葉には、いつまでも輝きを失わない、という決意が込められていますので、そんなメッセージも届けたいですね」

――ところで榊原さんは、香織、智恵子、和子の3人で誰に一番近いですか?
 「一人に限定できないですね。3人のいろんなところに “分かる!”という部分があるので。和子さんの夫・吾郎さんを『生理的に無理!』って思いながら、一緒に生きてきたところは、結婚している方なら誰でも思うことじゃないでしょうか。私だってありましたから(笑)。チーちゃん(智恵子)はチーちゃんで、もし自分の夫が重い病気になったら…、というのは他人事じゃないです。香織の『主婦は家庭を守るもの』という古風な考えも分かりますよ」
――最後に、本作は60代の夢と冒険の物語です。榊原さんが新たなにチャレンジしてみたいことは?
 「いろいろなお仕事をさせていただき、そのどれもが私にとっては冒険であり、挑戦です。ですからプライベートでは、穏やかに過ごしたいですね (笑)」

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