■学校給食再開!感染リスク減らすために“品数も少なめ"
東海地方でも6月1日から本格的に学校が再開し、給食が始まった学校も多くあります。久々の給食にうれしそうな様子でしたが、給食再開を待ち望んでいたのは、子供たちだけではありませんでした。
大きな鍋で豪快に作る「豚汁」。給食センターも3カ月ぶりに再開です。
岡崎市内の小・中学校26校、およそ1万食分の給食を調理します。
岡崎市立男川小学校は、6月1日から本格的に授業が再開し、給食も始まりました。以前とは様子がだいぶ違います。
感染への注意が特に必要といわれる給食の時間。配膳の時はマスクに加えフェイスシールドをさかさまに。隙間から飛沫が下に飛ばないようにするためです。間隔を空けて並び、順番に受け取ります。
この日のメニューはごはんに豚汁、牛乳など。品数が少なめなのも、配膳の回数を減らし感染リスクを少なくするためです。
待ちに待った3カ月ぶりの楽しい給食のはずでしたが、みんな前を向いたまま無言で無表情で食べます。飛沫防止のため、食事中の会話は禁止です。
黙々と食べ続ける、ちょっと静かな給食の時間でしたが…。
6年生の女子児童:
「だいぶ前に食べたのが懐かしかったから、思い出しながら食べていました」
別の女子児童:
「(おしゃべりできずに)残念だったけど食べられたことがうれしかった」
■牛乳配送業者も“待ちに待った”給食再開
給食再開を待ちわびたのは子供たちだけではありません。
岡崎市の「中部牛乳」は、岡崎市や西尾市などの小・中学校や保育園向けに、給食用牛乳を配達しています。実はこの業者も、一斉休校で苦しい3カ月を過ごしていました。
中部牛乳の市川社長(4月30日):
「普段ですと、ここ(冷蔵庫)は牛乳で埋まっている」
4月に取材したときは給食用牛乳の配達がなくなり、冷蔵庫はカラに。15台ほどあるトラックも動かせない日が続いていました。
中部牛乳の市川社長(4月30日):
「毎月数百万、500万円以上のお金がマイナスとして出ていますね」
扱っている牛乳のほとんどが給食用のため、休校中の売り上げは90%以上減ってしまったそうです。
迎えた給食再開の日、空っぽだった冷蔵庫も牛乳で埋め尽くされました。
市川社長:
「本当にこれだけの車が動き出すというのは、運送業としては見ていて気持ちがいいです。やっぱり仕事ってこうじゃなくちゃっていう感じですよね」
この日学校に届ける牛乳は、およそ6万5000パック。子供たちが登校する前に、あるいは久しぶりの再会を喜んでいる間に、届けて回りました。
子供たちが待ち望んだ久しぶりの給食。牛乳を届けた従業員の方にも、その様子を見てもらいました。
配達した従業員:
「初めて見る、児童が飲んでるの。一気(飲み)だね~。うれしいですね、こうやって見ると」
皆さんにとっても、特別な給食となりました。
配達した従業員:
「もうコロナが出て欲しくないっていうだけですね。休みになってほしくないという。安全面・衛生面に気を付けて、冷えておいしい牛乳を、今まで通り納品したいと思います」