コンプレックスの猫背を改善しようと通っていたジムでトレーニングに目覚め、健康美を競うコンテストで全国2位を獲得した美ボディの主婦は、実は家事に育児に大忙しの3児のママ。合間を縫って筋トレで自分を追い込む、その原動力に迫ります。

■ジムの受講生が憧れるトレーナーは3児のママ…健康的でスリムなボディで全国2位

 名古屋市西区にある「スタジオWIN」。体幹を鍛え、美しい身体を目指すトレーニングジムです。ここの専属トレーナーとして、週に5日、大竹仁美さん(42)は働いています。

 大竹さんは2019年、健康的なスリムさとスタイルの良さを競う大会「ベストボディ・ジャパン」の日本大会で2位となった女性です。この日、大竹さんは、大会の出場を目指している選手たちに向け、基礎レッスンを行っていました。

 審査されるのは、引き締まった肉体美に、バランスの取れたスタイル、顔の表情やポージングまで。つまり体と表情の美しさを競います。受講生に大竹さんについて聞くと…。

レッスンを受講した女性(51):
「一生懸命体づくりされて、それで大会で入賞されているのを見て憧れて入りました」

同・男性:
「ご自身も選手で活躍されている方なんで、選手目線で指導してくださるので、ものすごく身に染みますね」

■年齢的に自らをアピールできる場はなかなか無い…スポットライトを浴びることが快感に

 5年前、大竹さんも受講生と同じく体形に自信がありませんでした。一番のコンプレックスは猫背。姿勢の改善を目的に、ジムに入会しました。

 当時2歳だった三男を連れて週に4日、しっかりレッスン。その甲斐あって、猫背は改善。美ボディに生まれ変わりました。

 そして、3年前に資格を取って、トレーナーに転身。同時に大会にも出場するように。

大竹さん:
「(ジムの)オーナーから『やってみないか』と言われたのがきっかけ。自分の体に自信がなかったので、そんな所に出るなんて場違いだと思っていました」


 最初は断っていたものの、ついに断り切れず出場することに。するといつしか、積極的に…。

大竹さん:
「スポットライト浴びた時の快感、みんなが『ワ~スゴイ』とかって応援してくれる。自分をアピールできる場って、この歳で無いじゃないですか」

 注目される事がいつしか快感へ。大竹さんの体型も心も、すっかり変わっていきました。

■次男「みんなに体見せて恥ずかしくない?」…男の子ならではの少し複雑な心境も

 夕方、大竹さんはスーパーで夕飯の買い物を済ませて帰宅。待っていた長男(中1)、次男(小5)、三男(小2)、3人の息子たちの夕飯の準備です。

大竹さん:
「簡単で早くできて、野菜も取れるようなものを考えてやっています」

 子供のために、極力出来合いのおかずを買わず、忙しくても手作りにこだわっています。

三男:
「優しいところは、お菓子とか買ってくれるところ」

次男:
「授業参観の時に、『お母さん、めっちゃスタイルいいね』って言われて、へぇ~そうなんだって言っといた」

次男:
「みんなに体とか見せつけて、恥ずかしくないの?」

大竹さん:
「そこですよね。男の子は」


 男の子だけに、母親が水着姿で人前に立つことには、少し複雑な心境もあります。

 ご主人は、最初はいい顔をしてなかったそうですが、大竹さんの頑張っている姿を見ていつしか応援してくれるようになりました。

■好きなことがあると輝ける…子供が眠った後に再びジムで自分を追い込むワケ

 午後10時過ぎ、子供たちが眠りについた後、大竹さんは再び夕方までいたジムへ。

 12月に開かれる今年の全国大会に向け、プロボクサーと一緒に、有酸素運動でさらに身体を引き締めます。彼女がここまで頑張れるのには、理由がありました。

大竹さん:
「主婦は、旦那さんから『奥さん』『嫁』と思われちゃって。やっぱり一人の女性なので、エステに行くでもいいので、輝けるじゃないけど、好きなことを見つけるといいと思います」

 やっぱり輝きたい、大竹さんは母親になっても自分の好きなことを見つけて輝いています。